自転車洗浄、水を使わないでどこまできれいになるか
株式会社和光ケミカルは、神奈川県小田原市に本社を置く日本の潤滑油、添加剤、カーケア・メインテナンス製品の製造・開発・販売を行う企業。ワコーズのブランドで各製品を販売しています。
そのワコーズから担当者をお招きし、ベックオンスタッフ対象にワコーズケミカルで自転車洗浄をする講習会を行っていただきました。
ワコーズは、カーケア製品で有名なので名前をご存知の方も多いのではないでしょうか?
ワコーズでは近年人気が高まっている自転車分野に力を入れており、自転車に最適なケミカルを多く出しています。
まずは、写真のように前輪と後輪を外して、フレームをメンテナンススタンドにセッティング。
このようなメンテナンススタンドを持っているとかがまずに済むので、楽に作業ができます。
そして、用意するのは
タオル、チェーンキーパー、グランジ ブラッシュ(フィニッシュラインの商品)、アームカバー、ゴム手袋。
そして、ワコーズケミカル。今回は、チェーンクリーナー、マルチクリーナーをメインに使ってお掃除していきます。
今回は、金森店長の愛車(わざと雨天の前日に乗車して汚したもの)を各種ケミカルを使い、実際にピカピカに磨き上げながら実演していただきました。
こてこてに汚れきったチェーン、ディレーラー、クランクやフレーム。
まずは、チェーンクリーナーを使って汚れを浮かせていきます。ほんの少し湿らせるくらいの分量で十分とのこと。
チェーンクリーナー
非乾燥タイプで揮発しないので少量でOKなので作業もゆっくりできるのがメリット。
シールやゴム類、塗装に対する攻撃性が低いから、メカ部分やブレーキ、フレームにかかっても問題ありません。
パーツクリーナーのように大量に使わず、フリー部分のグリスを流してしまう心配が少ないので、スプロケ洗浄にも使いやすいです。
もちろん水で洗い流すことも出来ますが、使用量が少なくふき取ればOKなので、排水設備のない場所でも安心です。
また、付属のブラシは豚毛でナイロンより強く反り返りにくいのが特徴。また、攻撃性も低いのでフレームなどにも傷がつきにくいです。
チェーンクリーナーに付属しているブラシでチェーンのこまに入り込んだ汚れを浮かせていきます。
そして浮かせた汚れをタオルでふき取っていきます。
仕上げにフォーミングマルチクリーナーで残った汚れをきれいにして吹きあげたところがこちら。ぴかぴかになったのがわかりますか?
もちろん触ってみても、砂粒のじゃりじゃりもなくなって滑らかになっています。
フォーミングマルチクリーナー
シャンプーや石鹸と一緒で汚れがあると泡立たず、泡が消えて液状になる特性があります。
弱アルカリ性で樹脂、ゴム、塗装への攻撃性が低いので自転車丸ごと洗えるのが特徴。
サドル(本革除く)やバーテープ、タイヤ、ホイールまでぜーんぶ使えます。
他社のガラスクリーナー系は大概シリコン入りだけど、ノンシリコンタイプの為、タイヤやブレーキに 使っても滑りません。
ホイールは、ブレーキカスもとれ、リムもきれいになります。こちらも、チェーンクリーナーと一緒で水洗いやすすぎの必要が無く、ふき取るだけでOK。
上記のチェーンクリーナーを使った後の仕上げに使うと効果的です。
また、ゴムや塗装への攻撃性が弱いから、シューズやヘルメットにも使えるので、自転車のアイテムのメンテナンスに最適です。
チェーン周りが終わったら、フレームやブレーキ回り、コンポーネントなどに「チェーンクリーナー」と「フォーミングマルチクリーナー」を使って洗浄、汚れをふき取っていきます。
そして、浮かせた汚れをしっかり拭き取ります。
さらに、これだけで落ちない頑固な汚れや小傷には、
これが役に立ちます。
Quick WAX(クイックワックス)
こちらは研磨剤入りのワックスで、小傷や汚れのたまった部分に使うと効果的なケミカル。汚れ落ちが悪いときは、チェーンクリーナーを漬け置きして汚れを浮かせてから使うと落ちやすいです。
傷なんてなかったかのように光っています。
最後にチェーンにオイルを注します。
今回は、ワコーズのチェーンルブ(チェーンのオイル)をつけます。
ここで裏ワザを伝授!上の写真のようにステンレス製ノズルを曲げると使い勝手が向上します。ステンレスなので曲げたりしても折れたりすることはありません。
チェーンルブ
ウェットタイプですが、汚れにくい特性があります。たとえばWAXタイプだったらプーリーにカスがたまるけれど、これはたまりません。
水置換性があるので雨天にも結構強いのもうれしいポイント。
また、このオイルは施工後、放置時間によりオイルの粘度をコントロールできるのが特徴。
ただし、最低10分は放置してください。
10分放置の時はやわらかめになり、クリテリウム等、距離が短めのレース時などに向いています。
24時間放置で硬めになりクッション性が高まり、足に優しくロングライド向きです。この場合は200km程度は持ちます。
短い放置時間の時は、もちも短めになりますので注意してください。
また、雨のあとにチェーンが錆びないようにとりあえず湿布しておくのも良い使い方です。
そして、忘れずにホイールもお掃除します。
こちらも「チェーンクリーナー」と「フォーミングマルチクリーナー」でこんなにぴかぴかになります。
ギアの間に布を滑り込ませるようにかませて動かすと汚れが取れやすいですよ。
あんなにどろどろだった店長のフレームは見違えるようにぴかぴかになりました。
今回使用したケミカルは、においも殆ど無く屋内外問わず作業できるので、洗車環境に影響を受けません。
水道や排水設備の無い場所でもこれだけきれいになるのがほんとうにびっくりです。
今回私たちが受けた講習内容を是非みなさんにも体験してもらおうとおもって、7/26(日)「自転車クリーニング講座」を行います。是非お誘いあわせのうえご参加ください。